三線の胴には表と裏があるのをご存知でしょうか。
ティーガー(胴巻き)を好みのものに変えようとした際に、弦を緩めて棹を外してみたら、胴の表と裏がどちらなのかわからなくなってしまった、という経験をお持ちの方もいるかもしれません。
この表と裏を間違えると、棹と胴の接続がうまくいかず、きれいな音になりません。
胴を外す際に表、裏と付箋を貼るなどするのがわかりやすい方法ではありますが、忘れてしまった場合は皮の鱗を見てみましょう。一般的に表面に張る皮のほうが見た目や質の良い皮を張ることが多く、蛇皮の鱗がきれいです。実はこれには理由があります。
表の皮より裏は薄い皮を選ぶと良い余韻がひきだせるので、表は尾側の皮を使い、裏は頭側の皮を選びます。よって、結果として表より裏は見た目が劣るということになるのです。
きれいというのは、形の整った菱形で、一枚一枚の鱗が大きくなっています。表側の写真をご覧いただくと、一枚一枚の鱗がきれいな形をしているのがわかると思います。
次に、胴の裏側を見てみましょう。
表面と比べていかがでしょうか?蛇皮の鱗一枚一枚が縦長で、不均一なのがわかるかと思います。
裏面は普段自分のほうに向いている皮ですので、表面のように見た目がきれいな必要がなく、表面に比べて不揃いな皮が使われることが多いです。
よって、ご自身の三線の胴の裏表を見比べてみてください。鱗の見た目が大きく違うはずです。
見た目を見ずととも、表裏を逆に装着すると、棹と胴の接続面がしっくりこないと思いますので、その辺りからも判断できるかと思います。
ティーガー交換の際には、気をつけてくださいね。