三線の音色を決めるのに非常に重要な胴。胴の木枠部分(チーガー)にはいろんな種類があることをご存知でしょうか。
正確には真壁型用のチーガー、与那城型用のチーガーなどそれぞれ大きさが異なります。わかりやすいところで言えば南風原型用のチーガーは、真壁型用チーガーの3分の2ぐらいの厚みです。木の形状が異なれば音の反射具合も変わりますから、当然音への影響はあるでしょう。
しかしながら、三線の場合蛇皮の質や張る強さ、あるいは棹の材質によって音が異なりますから、一概に胴の形状が与える音の違いは正確にはわかりません。今日現在において、チーガーの形状違いによる音の違いは未だ立証されていません。盛嶋開鐘チーガーは音の余韻が違うと言われる方もいらっしゃいますし、いかがなんでしょうか。
一つ言えることは、昔の三線職人は胴の形状に至るまで音の質にこだわっていたという証左なんでしょう。せっかくですので、それぞれのチーガーの音をYoutubeで聞いてその違いをご自身で聴き比べてみてください。違いは感じ取れるでしょうか?
以下に2パターンの比較を用意しましたが、結論としてはチーガーの形状よりも皮の皮質(質と厚み)と張りの強さが大きく音に影響を与えているように感じます。ましてやYoutubeでは正確にはわかりません....。
チーガーの形状は厳密には影響するのでしょうが、それよりも皮の皮質と張りの強さのほうが音に大きく影響すると考えて問題ないと思います。
通常チーガー 8分張り
西平開鐘チーガー 8分張り
盛嶋開鐘チーガー 8分張り
通常チーガー 7分5厘張り
西平開鐘チーガー 7分5厘張り
盛嶋開鐘チーガー 8分張り